臨床心理士・公認心理師とは

臨床心理士と公認心理師は、心理学の専門知識と技術を用いて、人々の心の健康や成長を支援する専門職です。心理的な悩みや生活上の困難への相談支援だけでなく、子どもの発達や育ちの支援、家族への援助、病気や障害のある人へのサポート、災害や喪失体験後の心のケアなど、幅広い役割を担っています。医療、教育、福祉、司法・犯罪、産業・労働など多様な分野で活動し、心理検査やカウンセリング、関係者への助言、心の健康に関する啓発活動などを行います。

両者の大きな違いは資格制度です。臨床心理士は1988年に創設された公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が認定する民間資格で、文部科学省や学校教育現場との連携の中で発展してきた、日本で最も歴史のある心理専門職資格です。指定大学院で臨床心理学を専門的に学んだ人が取得し、5年ごとの更新制度があるのが特徴です。2025年現在、約4万4千人が認定されています。 一方、公認心理師は2018年に誕生した日本初の心理職の国家資格で、公認心理師法に基づき、心理的支援を必要とする人やその家族への援助、心の健康に関する教育や情報提供などを行います。養成課程では医療、福祉、教育、司法・犯罪、産業・労働の5分野について学びます。 2025年度末の登録者数は約7万5千人です。

両方の資格を持つ心理職も多く、実際の支援内容に大きな違いはありません。公認心理師が国家資格として制度の基盤を担う一方、臨床心理士も長年にわたり培われた専門性を有する資格として広く活躍しています。