会長あいさつ

令和5年より新会長として就任をしました永田雅子です。私が臨床心理士となり、活動を開始してから、 30年の月日が流れました。その当時は、臨床心理士の資格が誕生したばかりで、民間資格ではあるものの、資格を取ることで専門職としての矜持を持つことができたことを昨日のことのように思い出します。

 月日が流れ、心理専門職の職能の向上を目指した動きの中で、国家資格としての公認心理師が誕生し、臨床心理士とは別の資格として展開されるようになってきました。 その中で、より臨床心理士の専門性は何なのかということがより私たち自身に問われることが多くなってきているように思います。“こころ”を扱う職業だからこそ、その“こころ”を扱うことの難しさを理解し、謙虚に、そして真摯に目の前にいる人に向き合うことが何よりも基本であり、時代の変化に応じて、日々、研鑽を積み重ねていくことが求められます。

 これまでの先達たちの絶え間ない研鑽の積み重ねの中で、培われてきた臨床心理士の専門性を、次の世代へとつなぎ、より専門性の高い心理支援を届けていくことができるよう、 会員の皆様とともに、社会的責任を果たせる組織として役割を果たしていきたいと思っています。

 

令和5年7月1日
一般社団法人愛知県臨床心理士会
会長 永 田 雅 子